採用のミスマッチはなぜ起こる?原因と防ぐためのポイントを解説

採用のミスマッチはなぜ起こる?原因と防ぐためのポイントを解説

採用した社員に対して、「思っていたように仕事を任せられない」「会社に合わなかった」と感じることがあります。一方、社員側も「聞いていた仕事と違った」「想像していた働き方ではなかった」と感じているかもしれません。

こうした採用のミスマッチは、採用する人を間違えたことだけが原因とは限りません。求人や面接の段階で、仕事内容や期待する役割、働き方について会社と応募者の認識が十分に合っていなかったことで生じる場合もあります。

この記事では、採用のミスマッチが起こる理由と、求人や面接、選考の段階で認識のズレを防ぐために会社ができることを解説します。

採用のミスマッチは会社と社員の認識のズレから起こる

採用のミスマッチとは、会社が採用時に期待していたことと、社員が入社前にイメージしていたことにズレが生じている状態です。

たとえば、会社は「顧客対応まで任せたい」と考えていたのに、応募者は「社内の事務作業が中心」と認識していた場合、入社後にお互いが「思っていた仕事と違う」と感じる可能性があります。

ほかにも、次のようなズレが考えられます。

  • 任せる仕事内容について認識が異なっていた
  • 会社が期待する役割が十分に伝わっていなかった
  • 勤務時間や出社頻度など、働き方のイメージが違っていた
  • 仕事をどこまで自分で判断するのか認識が合っていなかった
  • 会社の現在の状況や今後の方向性が十分に伝わっていなかった

採用活動では、応募者の経験やスキルを確認することに意識が向きやすくなります。

しかし、会社側が「入社すれば分かるだろう」と考えていることでも、応募者に伝えていなければ、同じ認識を持っているとは限りません。

採用のミスマッチを防ぐには、応募者を見極めるだけでなく、会社側も入社後の仕事や働き方を具体的に伝えることが大切です。

採用のミスマッチを防ぐために会社ができること

採用のミスマッチを防ぐためには、面接だけでなく、求人を作る段階から会社と応募者の認識を合わせていく必要があります。

応募者にとって、求人や採用ページ、面接で伝えられる情報は、入社後の働き方を判断する材料になります。会社にとって都合のよい情報だけを伝えるのではなく、実際に働く姿をイメージできる情報を伝えていきましょう。

求人では仕事内容を具体的に伝える

求人では、職種名だけでなく、実際にどのような仕事を担当するのかを具体的に伝えます。

たとえば「営業」と書くだけでは、新規営業が中心なのか、既存顧客への対応が中心なのかは分かりません。担当する仕事や顧客、仕事の進め方などを具体的にすることで、応募者も自分の経験を活かせる仕事なのか判断しやすくなります。

また、入社後に担当する可能性が高い仕事については、募集時点で伝えておくことも大切です。

求人を魅力的に見せることだけを優先せず、実際に任せる仕事とのズレを小さくすることを意識しましょう。

面接では期待する役割まで伝える

同じ仕事内容でも、会社がどこまでの役割を期待しているかによって、実際の働き方は変わります。

指示された業務を担当してほしいのか、自分で優先順位を考えて進めてほしいのか、将来的には別の仕事も任せたいのかなど、会社が期待していることを伝えましょう。一方で、応募者にも、これまでどのような役割を担ってきたのか、どのような仕事の進め方をしてきたのかを確認します。

会社の期待と応募者の希望をそれぞれ確認することで、入社後の役割を具体的にイメージしやすくなります。

働き方や会社の現状も伝える

仕事内容だけでなく、実際の働き方や会社の状況についても伝えておきましょう。

たとえば、勤務時間や休日といった条件だけではなく、社内でどのように情報を共有しているのか、誰に相談しながら仕事を進めるのかといった情報も、応募者が働く環境を判断する材料になります。

また、まだ整備途中の仕組みがある場合や、今後仕事内容が広がる可能性がある場合は、その点も事前に伝えておく方が、入社後のギャップを減らしやすくなります。

「採用したいから良いところを伝える」のではなく、応募者が自社で働くかどうかを判断できる情報を伝えることが大切です。

応募者が大切にしていることも確認する

会社側が情報を伝えるだけでは、認識を合わせることはできません。

応募者が仕事を選ぶうえで何を大切にしているのかも確認しましょう。

仕事内容を重視しているのか、働き方を重視しているのか、これまでの経験を活かしたいのか、新しい仕事に挑戦したいのかによって、入社後に期待していることは異なります。

応募者の希望をすべて会社が叶える必要はありません。

大切なのは、会社が用意できる環境と応募者が求めているものに大きなズレがないかを、採用前に確認することです。

採用後にズレが見つかったら、原因を整理する

求人や面接で丁寧に確認していても、採用のミスマッチを完全になくすことは難しいものです。実際に一緒に働くことで、採用時には分からなかったことが見えてくる場合もあります。

入社後に「思っていた仕事と違う」「期待していた働き方ではない」といったズレが見つかったときは、すぐに「採用する人を間違えた」と判断するのではなく、どこで認識がずれたのかを確認しましょう。

たとえば、仕事内容の説明が十分ではなかったのであれば、現在の役割を改めて確認するとともに、次回の求人内容も見直せます。面接で期待する役割を伝えきれていなかったのであれば、社員と今後の役割について話し、次の採用では確認する項目を追加できます。採用後に見つかったズレも、会社の採用方法や情報の伝え方を見直す材料になります。

一方で、入社後に仕事量が増えた、社員に仕事を任せられない、働く環境に無理が生じているといった課題は、採用時の認識だけではなく、入社後の会社側の体制を見直す必要があります。

社員が働き続けられる環境については、「社員が定着しないときは理由とは?会社が見直したいポイント」で詳しく解説しています。

採用では会社と応募者の双方が働く姿を確認しよう

採用のミスマッチを防ぐためには、会社が応募者を見極めるだけではなく、お互いが入社後の働き方を具体的にイメージできる状態をつくることが大切です。

求人では仕事内容を具体的に伝え、面接では期待する役割や働き方、会社の現状についても共有しましょう。同時に、応募者が仕事に求めていることを確認することで、採用前に認識のズレに気づける場合もあります。

採用時にすべてを一致させることはできません。それでも、お互いに必要な情報を伝え、確認したうえで採用を判断することで、入社後の「思っていたのと違った」を減らしやすくなります。